あなたとの再会に
選んだのはNew York

世界の中心で
笑う顔が見たかった |
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ケネディ国際空港に降り立った。ターミナルトレインでハワード・ビーチ駅へ向かう。レンガ色の夕日が車窓から見える。
明りが点りはじめたホームに、黄色の線で囲われた “Off Hour Waiting Area”
が日常にある危険を知らせていた。地下鉄がなかなか来ない。
たどり着けるのか・・・
到着ターミナルのインフォメーションでもらった手書きのメモが道しるべ。ちょっと不安になって、ポケットの中で握り締めた。
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遠くから一筋の光が見えてきた!
-ピシン ピシン-
線路が鳴る。 |
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「A Lineだ」
少しマンハッタンに近づいた。
可能性の都は何を語るのだろう。
全神経を張り巡らせた。
59 StreetでB Lineに乗り換える。
本当だ分かりやすい駅。
静かな110 Street。
1時間半くらい乗ったかな。 |
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-ガタン ゴトン-
遠ざかる地下鉄の音。
擦り減った古い階段を登り地上へ出た。すっかり日が沈んでいる。
ここは、セントラル・パークの最北の通りでハーレムが目と鼻の先にある。ぼんやりと浮かぶ街頭を頼りに宿を探す住所は…
Adam Clayton Powell Jr.Avenue |
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ニューヨークは誰もが知る世界の中心都市。この街は可能性をエネルギーに世界を鼓舞する。全世界の挑戦者が集まるこの都市に、長い歴史と文化を持つ国も注目している。
数世紀の間、アメリカは世界の新天地であり続けた。大地を踏む生死をかけた多くの人の一歩は、無名だけれど“あしあと”を残した。この街には確かに、この一歩がある。本当はどこにでもあるのかもしれない。
ただ、マンハッタンの地には、
灯火の希望にかけた汗と涙がしみ込んでいて、まだ、新しいあしあとが
夢のかなえ方を教えてくれるような
そんな風土がある。 |
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翌日、マンハッタンを散策する。
横断歩道が決壊寸前のダムのようだ。クラクションを鳴らす車と車の間を人がすり抜けてくる。喧騒の波が360度から押しよせる。
・・・!?
急ぐ人よりも急いで、
先に行く人よりも先に歩いた。
タイムズスクエア。
次に来るときはひとりじゃない。
この広告塔の街を見たら、
なんて言うだろう。
次は、8 Streetに行く。N Lineに乗ってみよう。・・・あれ?
地下鉄が地上に出た。・・・ん?
橋を渡った。完璧に、ちっ違う。
いざなわれてる。
ここはどこ?
降りたところは、クイーンズの寂しい駅だった。ここも本当にNew York?
逆方向の地下鉄に、
乗ってしまったようだ。
再びマンハッタンを目指す。 |
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今度こそ、8 Street !
あれは「アラモ」だ。と言うことは・・・
ここは、Astor PL。
バーナード・ロゼンタが、作った鉄のオブジェは回るんだ!
New Yorkもひとりの力で回る?
お・・・重い、少し動いた。
ふたりの時にまた、やってみよう。
あっ!今日は
オーフィアム劇場を
探すんだった。 |
〜太陽との再会〜 へ続く |